marsona2003-05-28

チャン・イーモウ 「活きる」


前回からもう1週間以上経っちゃってましたか。忙しくて気づきませんでした嘘ですすいません。


「あの子を探して」や「初恋の来た道」ですっかり有名になったチャン・イーモウ監督の94年の作品です。

「初恋の来た道」はチャン・ツィイー萌えもあいまって大好きな映画のひとつなんですが、何も考えずにああいうイメージで観たところ意表を突かれちゃいました。この作品は家族をとおして毛沢東時代の中国の社会を描いてるというのもあって、全体に流れているトーンはわりと、と言うかとってもヘビー。なんかこの家族にはやたらと不運な出来事ばかり降り掛かるし。小さな幸せのあとには必ず大きな不幸がやってくる感じにある意味ハラハラしながら観てました。悲劇はいつも人の想像を超えたところからやってくるのですね・・。


それでもそんな悲劇の隙間にある小さな幸せが際立って見えるのは、主役を演じてる役者のすばらしく力の抜けきった演技のせいでしょうかね。この人の見せる表情がいちいちズルいです。「この人はたっぷり地獄を見てきたからこういう顔ができるんだろうなあ」なんてことを思わせちゃう演技ができてるというところがちょっと凄い。と思って調べたらこのグォ・ヨウって人、「さらばわが愛」でカンヌ受賞してるのね。「さらばわが愛」観たんだけどな・・もうちょっと役者の顔と名前を一致できるように勉強します・・。


娯楽的ではないし、おそらく何度も繰り返して観るような映画ではないのかも知れないけど、やっぱりこういう淡々とした作品は好きだなぁ。こんなまとめ方で何とか。